院長の「なんていうか」日誌

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トムとジェリー「悲しい悲しい物語」(原題:Blue Cat Blues, 1956 年 アメリカ)

ジェリーのモノローグから始まるこの話は、

ハンナ&バーバラが作ったトムとジェリーの中で

唯一と言っていい異色な作品だ。

 

      ◆

 

夜の鉄橋のたもと。

鉄道線路の真上でトムが頭を抱え座っている。

トムの表情には悲しみと絶望があふれ、

信号機の上から見守るジェリーは

諦めの表情でことの経緯を語り始めるのだった・・・。

 

      ◆

三宅が好きなエピソードの一つだ。

この話ではトムとジェリーが完全に親友だからだ。

笑えるシーンがないではないが、

全編がシュールに進行する。

 

このブログを書くために

改めて見なおしたのだが、

後半のトムが借金で契約する内容を

改めて聞いて首がすくんだ。

ここは新版の和訳の方が詳しい。

 

312ヶ月とアレとアレ・・・。

小さい頃に観ていても大した感想を持たなかったが、

大人になり歯科医院を開いてからでは

意味合いが違って感じるのだった。

なんてシュールなんだ!

 

しかし素晴らしい。

ある意味トムとジェリーのパターンを逆手に取った、

見事な脚本である。

 

それにしてもトムが愛くるしい。