もう何年も前か。
スタッフと行きつけの喫茶店で
ランチョン会議を行った際に、
目玉焼きの食べ方で議論になったことがある。
おりしも三宅とそのスタッフは注文したものが一緒であった。
「目玉焼きはいつ食べるの」
そう三宅が訪ねるとスタッフの手が止まった。
「はい?」
「目玉焼きは割って、ライスと一緒にたべます」
三宅にとってはライスとは神聖なもので、
あまり他のものと混ぜて食べたくないものであった。
説明が難しいが、
混ぜごはんに白米が欲しいと思うタチである。
最初から半熟の目玉焼きを割ってしまって
黄身とご飯を食べるのは、
ちょっと勿体無い気がするのであった。
しかしスタッフは続けて
黄身の部分を割りながらこう言った。
「せっかく目玉焼きがついているのに、
まぜないともったいないじゃないですか」
「こうすると甘くて美味しいんです。みんなそうしますよ」
確かにそうかも知れぬ。
三宅の食べ方はこのプレートを
ほとんど食べ終わる最後のシメとして、
目玉焼きを一口で食べるものであった。
よくよく考えてみれば、
スタッフの方が味覚ある食べ方に違いない。
それにくらべ、
三宅の食べ方は幼児性があるか・・・。
どちらも美味しいからいいのか。