院長の「なんていうか」日誌

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シン・ウルトラマン(2022年日本)※ネタバレ注意(映画の内容を含みます)

映画「シン・ウルトラマン」は2021年の公開予定であったが、

諸般の事情で何回かの延期の後、

昨年の公開となった。

 

不運な公開となったが、

公開されるとたちまち話題になって

興収40億円を叩き出す大ヒット作となる。

 

        ◆

 

近未来の日本。

度重なる正体不明の巨大生物禍威獣カイジュウの出現に、

日本政府は特務機関「禍威獣特設対策室(禍特対カトクタイ))を設立した。

 

禍威獣「ネロンガ」に対処している禍特対は

ネロンガに成す術がないなか、

突然大気圏外より飛来した火球が地表に激突。

その後人の形をした巨大生物が現れ

あっという間にネロンガを倒してしまう。

 

日本政府はこの人型生物に『ウルトラマン』と

名前をつけるのであった・・・。

 

         ◆

「シン・エヴァンゲリオン」「シン・ゴジラ」に続く

シン・シリーズ第3弾がこの映画だ。

往年の特撮番組を現代に起きたこととして

再構成したという感じだろうか。

 

シン・ウルトラマンのデザインはカラータイマーがない。

もともとウルトラマンのデザインには

カラータイマーはなかったのだが、

テレビ局の判断で信号機を付けたのだという。

これを今回の映画ではオミットし、

本来の姿に戻したのだそうだ。

 

劇中には様々な小ネタが

これでもかと散りばめており、

特にウルトラマンを観ていた世代には

グサグサ刺さること間違いない。

「観たかったのはこれだ!」と。

 

特質すべきはCGの出来だ。

国内外で過去の作品をCGでリメイクするのが常套であるが、

多くの場合は過去の作品を乗り越えることはあまり見られない。

言葉が悪いかもしれないが『劣化』してしまうのだ。

 

しかしこの作品はCGらしさは残るものの、

優れた質感・スピード感を実現させている。

よほど監督がしっかりしていないと、

こうはならないだろう。

 

オリジナルシリーズの第18話「遊星から来た兄弟」が

映画中盤でリメイクされている。

オリジナルでも相当に凝った話であったが、

この映画でもスピード感ある優れた演出であり、

CGであっても本物のウルトラマンにしか見えずに

いたく感激して泣いた。

 

登場する人物や敵対する外星人には

斎藤工氏や長澤まさみさんなど、

端役までトップクラスの俳優が続々登場して

ビックリさせられる。

 

特に長澤まさみさんには

驚く様なシーンがあり、

ウルトラマンを観た人(第33話「禁じられた言葉」)なら

思わず唸る様な映像が繰り広げられるのだ。

逆に考えるとこれを現代の映画でやってみようと

思ったところがすごい。

しかもトップ女優で・・・。

 

『シン・ウルトラマン』は優れた映画だ。

日本の特撮作品に対するラブコールでもあろう。

過去の作品を大切にしながら、

現代風にアレンジし成功している。

かといって予定調和でもない。

 

三宅のテキトー演算では、

いずれ『シン・ウルトラセブン』が

制作されると踏んでいる。

シン・ウルトラマンを観て確信を得た。

 

いやいや、お願いしますよ。